機嫌ワルイのがディフォルト

湿気70パーセントらしい。梅雨らしくどんよりとした空だ。とはいうものの、大人になってからは梅雨は嫌いではなかった。盛夏がきてしまえば、線香花火が終わるように、あっというまに秋がくる。それが侘しくて寂しくて、夏のマクアケを待つ梅雨が好きになった。


朝、狭いリビングでお互い体がぶつからないように微妙にさけながら、すれ違う。


たいていモラ夫は機嫌が悪い。

機嫌が悪くてディフォルトなのだ。


顔色を伺いたくなくても、気質なのだろうか。

そばにいると、機嫌をつい感じてしまう。


それに対して、へんに責任を感じていたのだ。

最近までは。いや、いまでもまだ抜けきれていない。


機嫌の悪いのは、私のせい❓

何かした❓

何か言った❓


原因なき原因を探してしまう。


こどもの頃、育った家では

機嫌の悪いオトナはいなかったもの。

父も母もおおらかに、笑っていたんだよ。


その場にいる人の機嫌が悪くても

罪悪感を感じることはない。


機嫌はその人の責任に返せば

いいんだよ。

機嫌わるくしていたい人は

そうしていたいんだよ。


おおらかに笑ったり、

ものごとを良いふうにとらえて

おひとよしで、ちょっとばか。


それは私の生き方だから

人に強要しなくてもいい


目の前のモラオのように

そういう生き方のできない人もいる

機嫌悪くしているのが

落ちつくの。慣れ親しんだ反応なの。

モラオは小心者だから

自分を壊されたくないの

変わるのが怖いの。


だから、ほっとこう。


私はわたしで、きょうという

小さな梅雨の1日が

眼に映るものが

しあわせで、機嫌の良い世界でありたいから。